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内科・皮膚科疾患のお話

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お子さんが皮膚の感染症になったら

■子供の皮膚の特徴

皮膚には、外界の刺激から体を守り、適度な潤いを保つ「バリア機能」という働きがあります。

子供は皮膚のバリア機能が十分に発達していない為、微生物(細菌・ウイルス・真菌など)が侵入しやすく、皮膚の感染症を引き起こしやすくなっています。

 

①皮膚が薄い

子供の皮膚は大人に比べて薄く、「バリア」の役割をする角質層も薄いため刺激に敏感で傷つきやすくなっています。

②皮脂や保湿成分が少なく、乾燥しやすい

皮脂の分泌は性ホルモンの影響を受けます。そのため子供は大人に比べて皮脂量が少なく、また皮膚の機能が未発達なため、セラミドなどの保湿成分も少ない状態になっています。したがって皮膚が乾燥しやすく、バリア機能が低下して微生物などが入り込みやすくなってます。

➂汗をかきやすい

皮膚の表面にある汗孔(汗を排出する穴)の密度が大人よりも高く、代謝が良いため、よく汗をかきます。

 

■皮膚の感染症になった時の注意点

・患部を触らない・手をよく洗う・爪を短く切る

→患部を触ったり、引っかいたりすることでさらに症状が悪くなります。

・タオルを共有しない

→タオルを介して家族に移ることがあります。ただし、洗濯を分けてする必要はありません。

・お薬については、医師の指示を守る

→症状がなくなっても、原因の微生物が残っていると再発することがあります。お薬については、医師の指示を守りましょう。

・登校・登園、水泳や入浴は医師に相談する

→感染症の種類や症状によって異なりますので、医師に相談しましょう。

 

■保護者のためのQ&A

Q.皮膚の感染症にならない為に、気をつけることは何ですか?

A.微生物が感染しにくいように、皮膚のバリア機能を高めることが大切です。普段からスキンケアを心がけましょう。

・傷や湿疹は早めに治す

・皮膚を清潔に保つ

・皮膚が乾燥しないように気をつける

特に入浴や水泳の後は乾燥しやすいので、保湿クリームなどで皮膚の潤いを保ちましょう。

 

Q.アトピー性皮膚炎があると、皮膚の感染症にかかりやすいのですか?

A.アトピー性皮膚炎の方は、皮膚のバリア機能が低下しているため、微生物に感染しやすい状態になっています。

また感染すると悪化も早いので、気になる症状が現れたら早めに医師の診察を受けましょう。

 

Q.家にある抗生物質の飲み薬や塗り薬を使ってもよいですか?

A.抗生物質は、細菌が原因の感染症には有効ですが、他の微生物(ウイルスなど)が原因の時は効果がありません。

また、抗生物質にもいろいろな種類があり、医師は”今‘の症状に適した抗生物質を選んで処方しますので、自分の判断で家に残っている抗生物質を使わないようにしましょう。

 

■皮膚の感染症例

①とびひ(伝染性膿痂疹)

夏場に多い、細菌が原因の感染症です。

湿疹やあせも、虫刺されなどで傷がついたところに細菌が感染し、かゆみを伴う水ぶくれやかさぶたを作ります。

そこを掻きむしることで「飛び火」のように次々と症状が広がります。

 

②おでき(毛包炎・せつ・よう)

細菌が毛穴(毛包)に感染して赤く腫れ、痛みを伴う感染症です。

症状によって呼び方が変わります。

 

➂いぼ・水いぼ

どちらもウイルスが原因の感染症ですがウイルスの種類が異なります。

・いぼ(ウイルス性疣贅)

表面がザラザラした白っぽい小さないぼができます。足底のいぼは「うおのめ」や「たこ」とよく間違わられ、削ることにより周囲に広がってしまいます。

・水いぼ(伝染性軟属腫)

表面がつやつやし、中央がくぼんだ小さないぼができます。

いぼの中にはウイルスがたくさん含まれるため、引っかいたりしてつぶれると周囲に広がってしまいます。

 

何かご不明点ございましたら当院までお問い合わせください。

東京メトロ東西線・葛西駅西口より徒歩5分、葛西内科皮膚科クリニックです。

 

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