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内科・皮膚科疾患のお話

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ニキビについて

■ニキビの原因とは

ニキビができる原因は皮脂分泌の増加、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖が関係しています。

ニキビは皮脂腺が発達し、皮脂が多すぎたり、毛穴の出口がつまったりすることで、毛穴の外に皮脂が出られずにたまってしまうことから始まります。

この状態を「コメド(面ぽう)」(白ニキビや黒ニキビ)と呼びます。

 

■コメドとは?

コメドとは、ニキビのはじまりである毛穴がつまった状態のこと。日本語では「面ぽう」といい、「白ニキビ」や「黒ニキビ」と呼ばれることもあります。触ると肌がざらざらした感じがします。『小さくて目立たないし…』とコメドを放っておくとコメドは炎症を起こした「赤ニキビ」、化膿(かのう)した「黄ニキビ」へと悪化し、適切なケアをしないと「ニキビ痕(あと)」になってしまうこともあります。

 

コメドの内部は、アクネ菌にとって発育に適した環境になっているので、コメドの中で菌はどんどん増えていきます。増えすぎた菌に対抗するために免疫が働いて炎症が起こり、ニキビは赤く腫れあがります。

 

1.皮脂の分泌が盛んになる

性ホルモンの分泌が思春期に活性化したり、ストレスなどが原因で性ホルモンが過剰になったりすると、毛穴の奥の皮脂腺から皮脂がたくさん分泌されます。女性では男性ホルモンと女性ホルモンのバランスのくずれがニキビの原因の一つとなります。

 

2.毛穴が詰まる

肌の細胞には、一定周期ごとに生まれ変わるターンオーバー機能があります。それが乱れると、毛穴の出口の角層もはがれないでとどまり、厚くなって出口をふさぐようになってしまいます。

 

3.アクネ菌が増殖する

アクネ菌は誰もが持っている肌の常在菌。毛穴がつまり、皮脂が充満した中で増えていきます。増殖したアクネ菌はニキビの炎症を引き起こし、赤ニキビができます。

 

■ニキビの種類は?

ニキビの種類は、その状態によりさまざまです。実は、どんな状態かによって呼び方も違うし、治療の仕方も違います。

しかも、ひとりの患者さんの肌には、いろんな状態のニキビが混在しています。

ニキビの種類を症状に応じて確認していきましょう。

 

□炎症のないニキビ

・マイクロコメド(微小面ぽう)

目に見えない段階。毛穴の出口が狭くなり、皮脂がつまり始めている状態です。

 

・コメド(面ぽう)

白ニキビ:白ニキビは、皮脂が毛穴につまった状態。ポツンとした小さな白い点に見えますが、見逃してしまう場合も。皮膚の内側では、毛包(もうほう)が広がるとともに、アクネ菌が増え始めます。

黒ニキビ:黒ニキビは、白ニキビの毛穴が開き、メラニン色素や酸化された皮脂などによって黒く見える状態。シミや小さなホクロのように見えたり、不潔な印象を与えたりするため気になる人も多いはず。

 

□炎症を起こしたニキビ

赤ニキビ:赤ニキビは、コメドが悪化し、炎症が起きた状態。毛包(もうほう)では、増殖したアクネ菌が盛んに活動しています。炎症を引き起こすさまざまな物質が、このときにつくられてしまいます。

黄ニキビ:黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、炎症が激しくなった状態。てっぺんに黄色い膿(うみ)が見えるため、黄ニキビといわれたりします。皮膚の内側では、アクネ菌が作った酵素のリパーゼが薄くなった毛包(もうほう)の壁を壊し、炎症を起こす物質が一気に毛包の外へ… ニキビの炎症がまわりに広がってしまいます。さらに、重症化すると、ニキビ痕(あと)ができてしまうおそれがあります。



■ニキビを放っておくと

ニキビの始まりは、小さな毛穴での皮脂のつまり。それが進んで赤ニキビになってしまったときには、すでに毛穴の奥では炎症を引き起こす物質が活発につくられています。
さらに悪化して化膿(かのう)すると、毛穴の奥にある毛包(もうほう)の壁が壊され、炎症を起こすさまざまな物質が周囲に流れ出ます。 コメドを放置しておくと化膿したニキビがどんどん増えていきます。

炎症のあるニキビをつぶすことはもちろん、治療せずに放置すると、毛穴のまわりの組織も壊されてしまい、ニキビ痕として残ることがあります。赤色が残るもの、茶色の色素沈着、クレーターのように凹んだもの、皮膚の表面が盛り上がった凸状のものなど、ニキビ痕もいろいろあります。

とくに、凹みや凸状の痕が残ってしまうと、肌を元に戻すのは至難のワザとなります。塗り薬だけでの治療は難しく、そのほかの治療でも確実に治すことは難しいのが現状です。

ニキビ痕をつくって後悔しないためにも、早め早めのコメド治療が重要と言えるでしょう。

 

ニキビとほかの病気の関係性

あまり知られていませんが、ニキビが他の病気と大きく関係している場合もあります。

成人女性で治療になかなか反応しないニキビがあったら、ホルモンバランスの異常も考えられます。あわせて婦人科も受診されることをおすすめします。また、ニキビと思っていても、他の毛穴の病気だったというケースもあります。たかがニキビ、されどニキビ。自己判断しないで、ぜひ皮膚科に相談しましょう。

 

■ニキビを悪化させないためのスキンケア

・帰宅後はすぐにメイク落としを

メイクによる毛穴のつまりは、ニキビ悪化の原因になります。帰宅したらすぐにメイクを落としましょう。指先で肌を強くこすらないように注意しながら、手のひらを使ってメイク落としをメイクと十分になじませたあと、水またはぬるま湯で洗い流します。髪の生え際やフェイスラインに洗浄料が残らないように気をつけましょう。

 

・洗顔は泡で優しく包み込むように洗いましょう

洗顔は、朝晩の1日2回が基本です。朝は起床後に、夜は帰宅後のメイク落としのあとに、ニキビをつぶさないように、やさしく洗いましょう。また、洗浄力が強すぎる洗顔料を使うと、乾燥して肌を傷つけてしまいます。刺激の少ない洗顔料を選ぶようにしましょう。

 

・スキンケアはオールシーズン、保湿は洗顔直後に

洗顔、保湿などのスキンケアは一年を通して重要です。特にニキビのある肌では水分が失われやすいので、洗顔後の保湿は大切です。まずは化粧水を顔にやさしく手のひらで押さえるようにして肌になじませます。その後、乳液や保湿剤、美容液などを、化粧水と同じようにやさしく重ね付けしましょう。使用するスキンケア製品は、ノンコメドジェニック表示のあるものがおすすめです。

 

・低刺激、敏感肌用の日焼け止めを選んで

使用するサンスクリーン剤は、ノンコメドジェニック表示があるものがおすすめです。サンスクリーン剤の刺激感が気になる場合は、「紫外線吸収剤フリー(無配合)」、「ノンケミカル」、「敏感肌用」などの表示がある、刺激の少ないものを選びましょう。

使い方としては、顔であればパール大2個分ほどを全体にのばす、3時間に1回程度塗り直すのがおすすめです。また、製品によっては落としにくいサンスクリーン剤もあります。その場合は、専用のクレンジングなどできちんと洗い落とすことが大切です。

 

■ニキビを悪化させないためのライフスタイル

・栄養バランスのとれた食事を

ニキビは、便秘によって悪化することもあります。便秘予防に役立つ食物繊維を含む食材や、健康な肌に欠かせないビタミンがたっぷりの緑黄色野菜などは積極的にとりましょう。

間食は控えて、1日3食の規則正しい食生活を心がけることが大切です。

 

・皮膚を刺激しないスタイルを心がける

ニキビがある部分に髪がふれないように、できるだけすっきりとまとめるヘアアレンジを工夫してみましょう。なお、自宅にいるときはヘアピンやヘアバンドを使って顔に髪がかからないようにするなど、皮膚を刺激しない時間をなるべく作ることも大切です。

また、ニキビが擦れるような服装は避けましょう。

 

・上手にストレスを解消し、しっかりと睡眠をとりましょう

ニキビケアのためには、上手にストレスを発散することが大切です。趣味や適度な運動など、自分なりのストレス解消法を見つけておくとよいでしょう。
また、どうしても気になってニキビをつぶしてしまいたくなったときは、早めに皮膚科医に相談しましょう。特殊な器具を使ってニキビの中身を押し出す処置もあります。

何かご不明点ございましたら当院までお問い合わせください。

東京メトロ東西線・葛西駅西口より徒歩5分、葛西内科皮膚科クリニックです。

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