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内科・皮膚科疾患のお話

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ニキビ跡について

ニキビあとを残さないために

 

◆思春期はニキビ治療の頑張りどころ

ニキビは思春期頃から発症し、長く続く慢性の病気です。

13歳頃からでき始め、高校生にかけて悪化のピークを迎え、10代のうちにニキビあとが残ることもしばしば。

ニキビあとが残ると病院での治療でも治すことが難しくなります。

ニキビは命に係わる病気ではありませんが、子どもたちは大人が思う以上に悩み、自尊心へ影響を及ぼしていることがあります。

 

ニキビはでき始めが治療のチャンス。

悪化のピークを迎える前に正しい治療を始め、少なくとも悪化しやすい思春期の間は治療を続けることがニキビあとを残さないための近道です。

 

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◆ニキビの原因と種類

ニキビの主な原因は「皮脂分泌の増加」「毛穴のつまり」「アクネ菌の増殖による炎症」です。ニキビと一口に言っても、進行具合によってさまざまな種類があり、それらが混在していることが特徴です。

ニキビの始まりは毛穴のつまり(コメド)。

ニキビあとを残さないためには赤ニキビになる前に治療することが大切です。

 

赤ニキビになり治っても、「赤ニキビになる前の毛穴のつまり(コメド)」が残っていると、再発を繰り返してニキビあとになるリスクが高まります。毛穴のつまり(コメド)の治療を続けることも大切です。

 

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◆ニキビの治療

病院でのニキビ治療は、主に保険が適用される塗り薬で行います。人それぞれの症状に合わせたお薬が処方されます。

 

日本でのニキビ治療はかつて、炎症を抑える目的で抗菌薬中心の治療が行われていました。

抗菌薬はアクネ菌の増殖は抑えるものの、毛穴のつまり(コメド)には効きません。赤ニキビが治っても、コメドは残るので再発しやすいことが問題でした。

 

現在では、毛穴のつまりを改善する薬(コメド治療薬)が登場し、早い段階かつ根本から治すことができるようになりました。

コメドの治療を続けることで赤ニキビの再発を防ぎ滑らかできれいなお肌を維持できる時代になりました。

 

◇ニキビの主な治療方法

白ニキビ、黒ニキビ(コメド)

 

≪保険適用≫

 コメド治療薬(塗り薬)

 面皰圧出(施術)

 漢方薬(飲み薬)

 イオウ製剤(塗り薬)

≪保険適用外≫

 ケミカルピーリング(施術)

 アゼライン酸(塗り薬)など

≪セルフケア≫

 スキンケア(1日2回の洗顔、基礎化粧品の使用)

 

・赤ニキビ、黄ニキビ

≪保険適用≫

 コメド治療薬(塗り薬)

 抗菌薬(塗り薬)

 抗菌薬(飲み薬)

 面皰圧出(施術)

 漢方薬(飲み薬)

 イオウ製剤(塗り薬)

≪保険適用外≫

 ケミカルピーリング(施術)

 アゼライン酸(塗り薬)など

≪セルフケア≫

 スキンケア(1日2回の洗顔、基礎化粧品の使用)

 

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◆塗り薬について

 

・コメド治療薬 (効く症状:白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄ニキビ)

ピーリング作用などで、毛穴のつまりを改善します。

中にはアクネ菌を殺菌する作用をもつものもあります。今あるニキビを改善し、続けることでニキビの再発を防ぎます。

 

≪主な副作用≫

赤み、皮むけ、乾燥などの刺激症状がしばしば現れる

 

≪続ける期間≫

少なくとも3カ月

 

≪塗る範囲≫

刺激症状に慣れてきたら顔全体

 

≪目指せる肌≫

ニキビが再発しない滑らかな肌

 

☆使い方のコツ

使い始めに刺激症状が現れたら、対策を行うことで多くの場合、徐々に刺激を感じる頻度は減っていきます。保湿や少量を薄く塗る、我慢せず洗い流すなどの対策をし自己判断で中止せず、医師・薬剤師へ相談しましょう。




・抗菌薬(効く症状:赤ニキビ、黄ニキビ)

ニキビの炎症を引き起こす原因となるアクネ菌の増殖を抑えます。今ある赤いニキビを改善します。

 

≪主な副作用≫

ときに刺激感、かゆみ、乾燥症状が現れることがあります

 

≪続ける期間≫

長くても3カ月を目安に

 

≪塗る範囲≫

赤ニキビがある部分(点塗り)

 

≪目指せる肌≫

ニキビがない肌

 

使い方のコツ☆彡

近年、抗菌薬に耐性をもつアクネ菌が増えています。そのため、抗菌薬の投与期間は長くても3カ月までが目安とされています。医師の指示通りに使いましょう。

 

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◆ニキビの治り方

≪治療期間の目安≫  ≪予想される症状≫

1~2週

・穏やかな改善がみられるが、期待したほどではない。

・コメド治療薬に慣れるまでの赤み、乾燥、ヒリヒリ感などの刺激症状があらわれる。

1カ月~

・更なる改善がみられるが、時に再発することも。新しいニキビは以前より早く治っていく。

・コメド治療薬による赤みや乾燥、ヒリヒリ感は軽減される。

・赤ニキビが治ったあとの炎症後の赤みは残っている。

3カ月~

・肌の状態が良くなり、白ニキビ・黒ニキビによる肌のざらつき感も軽減していく。

・ポツポツとニキビが再発することもあるが、新しいニキビができにくくなる。

・炎症後の赤みは残っている。

6カ月~

・治療を続けることでニキビのない状態が続く

・炎症後の赤みが徐々に薄れ、きれいな肌へ近づいていく。

 

☆治療を続けることがニキビができにくいきれいな肌を目指せます。

 

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◆日常生活で気を付けたいこと

・洗顔方法

1日2回、洗顔料を泡立てて、擦らずぬるま湯でやさしく洗いましょう。

 

≪OK洗顔≫

 弾力のある泡でやさしく洗う

 ぬるま湯でやさしく洗う

 

≪NG洗顔≫

 ゴシゴシ洗う、何度も洗う

 熱いお湯で洗う



・なぜ自分でつぶしてはダメ?

自分でつぶすとどうしても皮膚が傷つき、ニキビあとが残りやすくなります。細菌感染を招くこともあるので自分でつぶしてはいけません。

 

・基礎化粧品やメイクの選び方

毛穴がつまりにくいことが確認されているもの、ピリピリ感のない低刺激のものを選びましょう。メイクは洗い落としやすく、油分の少ないものを選びましょう。

 

・気を付けたい食事

ニキビに良い/悪い食品について、科学的に証明されたものはありません。食べると明らかにニキビが悪化する食品は避け、バランスの良い食事を心がけましょう。

 

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何かご不明点ございましたら当院までお問い合わせください。

東京メトロ東西線・葛西駅西口より徒歩5分、葛西内科皮膚科クリニックです。

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