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内科・皮膚科疾患のお話

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冬にむけて増える皮膚トラブル

 

寒い季節の皮膚トラブルの主な原因は、【気温の低さ】と【乾燥】です。

気温の低下に伴う冷えや寒さで、血液の循環が悪くなり、しもやけや網状皮斑といった血行障害が生じます。

また寒風などにさらされると、皮膚の機能が弱くなって、脂腺や汗腺の働きが低下します。

そのため、皮膚の表面が乾燥して、かさつきやかゆみ、あかぎれなどが生じやすくなります。

さらに皮膚バリア機能は年齢とともに低下。自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること(セルフメディケーション)を心がけることも大切です。

 

■皮膚トラブルを起こしやすい生活習慣

秋から冬にかけて以下のような生活習慣のある方は、皮膚トラブルに注意が必要です。

・お湯で手を洗う

・熱いシャワーを浴びる

・長湯する習慣がある

・洗剤の原液をつけて素手で食器を洗う

・足が冷えやすい、冷え症

・忙しく、ストレスが多い

・食事が不規則

・睡眠不足

 

■秋から冬に多い皮膚疾患

寒くて乾燥する季節だからしかたがないとあきらめず、今期強いケアを心がけ健康な皮膚を養いましょう。

 

『しもやけ』

冬の代表的な皮膚疾患。寒さによる血行障害が原因で手や指、足にできやすくなる。

膠原病の全身性エリテマトーデスや、凍瘡状狼瘡などでも似た症状が現れるので注意が必要。

 

『網状皮斑』

温度の急激な変化によって血管の微妙な調整がうまくいかないために起こる疾患。

足に網目のような紅斑(血管拡張や充血が真皮内に起こり赤くなった状態)ができる。

背後に何らかの疾患が隠れていないか調べることが重要。

 

『皮脂欠乏性湿疹』

皮膚のバリア機能が損なわれ、乾燥して角質が剥がれる。榧子表面のガサガサ、粉をふく、かゆみ、ひび割れによる痛みの発生。

 

『あかぎれ』

ひび割れが重症化した状態。亀裂が深く、真っ赤に腫れ、何もしていなくても痛みを感じる。

 

『貨幣状湿疹』

コイン上の湿疹が足などに現れる。引っかいて崩れたところから分泌液が出て、そこが体内に吸収されると自家中毒を起こすことも。

湿疹をこじらせることもあるのでしっかり治療することが重要。

 

『尋常性乾癬』

慢性的な自己免疫が関与する皮膚疾患。

紅斑ができて、次第にかさぶたで覆われ、やがてボロボロと剥がれる。

冬場に悪化する人が多い。

 

『低温熱傷』

湯たんぽ、電気カーペット、使い捨てカイロなどの使用により起こる。短時間の接触では問題とならない温度でも、長時間接触することによって起こる皮膚障害。放置すると、植皮が必要になるほど深い潰瘍を生じることも。

 

■皮膚の冬支度のポイント

1.保湿剤の使用

保湿剤を使って皮膚の乾燥を防ぎましょう。

特に、入浴後やお湯での誰粗以後は皮脂が取れ乾燥しやすくなっているため、マメな保湿が大切です。かかとのガサガサには就寝前に保湿剤を塗って靴下を履くことも有効です。保湿作用のある入浴剤も◎

 

2.石鹸をよく泡立てて体を洗う

お風呂では、固形石鹸をよく泡立てて身体をなでるように洗いましょう。

タオルでゴシゴシと身体を洗うことは気持ちよいのですが、皮膚の角層を傷つけ、皮膚の炎症に繋がります。ひどい場合は、色素沈着を起こし肌が黒ずむこともあります。

 

3.室内では加湿器を

最近の日本の家屋は気密性が高く、エアコンやヒーターなどの温風で室内は乾燥しています。加湿器を上手に利用して、皮膚を乾燥から守りましょう。

部屋の湿度を上げることは、風邪やインフルエンザなどの予防にもつながります。

 

4.綿100%の下着を身に着ける

直接肌に触れる下着などは、綿100%のものを身につけましょう。

ナイロンやポリエステルなどの化学繊維は、丈夫で防寒対策にはよいのですが、長時間肌に触れるとその摩擦によって皮膚が傷つくことがあります。

下着についている品質表示をしっかり確認することが大切です。

 

何かご不明点ございましたら当院までお問い合わせください。

東京メトロ東西線・葛西駅西口より徒歩5分、葛西内科皮膚科クリニックです。

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