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内科・皮膚科疾患のお話

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水虫について①

■水虫とは?

水虫は、白癬菌というカビが足などに繁殖しておこる皮膚の病気。

正式には【白癬(はくせん)】と言います。男性に多いイメージがありますが、女性でも水虫に悩まされている人は増えてきています。

 

■水虫の原因は?

水虫は、カビの一種である白癬菌が、皮膚の角質層に寄生することによって起こる皮膚の病気です。

白癬菌は手や体にも感染しますが、9割近くは足です。足に繁殖しやすいのは、靴を履くために足が蒸れて菌にとって過ごしやすい高温多湿な環境を作るからです。

最近は女性も仕事で一日中靴を履いたまま過ごす人が増えたため、男性に限らず女性にも水虫に悩む人が多いようです。

 

■水虫に感染するしくみ

白癬菌は、水虫にかかった人の皮膚から剥がれ落ちる角質(鱗屑)の中でも生きているので、その皮膚を素足で踏んだりして菌が付着することにより感染します。

しかし菌が付着しただけですぐに水虫になるわけではありません。

感染が成立するのは、洗い流されずに残った菌が傷ついた角質から入り込み、なおかつ繁殖しやすい環境にあった場合です。

 

■水虫に感染しやすい環境

白癬菌は、高温多湿の環境を好みます。また皮膚表面に汗や汚れが残っているアルカリ性の皮膚環境も白癬菌が繁殖しやすい状態です。

毎晩入浴して足や体を清潔にし弱酸性の状態を保っていれば感染は予防できます。

 

☆当てはまる項目が多いほど水虫になりやすいといわれています

●足を清潔に保てていない、ついつい足のケアを忘れがち

●毎日長時間靴を履き、足が蒸れた状態が続くことが多い

●足の指が太く、互いにくっつき合って湿りやすい

●体温が高く、体質的に汗をかきやすい

●どちらかというと脂性だと思う

●糖尿病・免疫不全などの持病で免疫力が弱っている

 

■水虫の種類と症状

白癬菌が感染する部位によってあらわれる皮膚症状は異なります。

足にできる水虫には趾間型・小水疱型・角質増殖型の3種のほか、爪に感染するものもあります。足以外にできるものもあります。

 

●足の水虫(足白鮮)

➀趾間型

足の指の間(特に中指と薬指の間)によくみられるものです。赤くジュクジュクになって皮がむけたり、白くふやけてぶよぶよになったりします。

➁小水疱型

かゆみが強いのが特徴。足の裏の土踏まずあたりやふちに小さな水疱ができ、日が経つと赤くなって皮膚がむけてきます。

➂角質増殖型

足の裏やかかとがカサカサと乾燥、角質が硬く厚くなり、皮膚がむけ、ひび割れを伴うのが特徴です。

●爪の水虫(爪白癬)

爪全体が白っぽくなったり、表面に縦じわができることもあります。飲み薬もあります。

●手の水虫(手白癬)

足の水虫と同じような症状。足に比べると発症の割合は少なく1割程度とされています。

●ぜにたむし(体部白癬)

顔面・首をはじめ、身体のいたるところに感染します。米粒大の紅色の丘疹ができ、次第に周囲に円状に広がり炎症やかゆみを伴います。

犬や猫など動物からうつることもあるので、ペットが水虫(白癬)にかかっている場合は治療が必要です。

●いんきんたむし(頑癬)

10代後半から20代の男性によく出き、多くは太ももの内側にできます。感染部位の周囲が堤防状に隆起し、皮膚表面から盛り上がりのない赤色の斑点があらわれます。かゆみが強く、下腹部、臀部などへ広がることもあります。

●しらくも(頭部白癬)

頭部に円形や楕円形の脱毛巣を作ります。子供に多く見られるもので、犬・猫などのペットからの感染が増えています。

 

■水虫と間違えやすい症状

水虫と良く似た症状を示す他の皮膚疾患もあります。それぞれ治療法が違うので

、しばらく薬を使っても良くならないときはほかの病気も疑いましょう。

 

●接触皮膚炎(かぶれ)

床の染料やじゅうたん、靴下、靴の皮の染料、接着剤などに触れることで起こる皮膚炎。赤くなってかゆみが出る、小さな水ぶくれができる、ただれるなどの症状が起こります。

●汗疱性湿疹

汗が原因の湿疹。皮膚の表面に小さな水疱はできたり、川が三毛たりして、軽いかゆみを伴います。

手足に汗をかきやすい体質の人や比較的若い人に多く合あらわれます。

●皮膚カンジダ症

同じカビでも白鮮ではなくカンジダという菌が感染して起きる皮膚疾患。指の間が白くふやけた状態になります。

●細菌の感染

皮膚の表面の常在菌などが湿った指の間などで増殖し、ただれたり悪臭を発するようになったりします。

 

何かご不明点ございましたら当院までお問い合わせください。

東京メトロ東西線・葛西駅西口より徒歩5分、葛西内科皮膚科クリニックです。

 

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