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内科・皮膚科疾患のお話

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生活習慣病について知りたい

【生活習慣病について知りたい】

 生活習慣病とは、食事、運動、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣が深く関与して発症する病気の総称です。以前は「成人病」と呼ばれていましたが、子供や若年層の発症も増えたことから、生活習慣の重要性を強調する「生活習慣病」という名称に変わりました。

 

代表的な生活習慣病
■糖尿病
血糖値が慢性的に高い状態が続く病気

■高血圧
血管にかかる圧力(血圧)が慢性的に高い状態

■脂質異常症
血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)の値が異常な状態

■高尿酸血症(痛風)

血液中の尿酸値が高い状態

■がん

体を構成する細胞の遺伝子が傷つき、正常な制御機能を失って無秩序に増殖することで発生する病気
※生活習慣がリスクを高めるがん:肺がん、大腸がん、胃がんなど

■心臓病(心筋梗塞、狭心症など)

心臓の血管が詰まったり狭くなったりする病気

■脳卒中(脳梗塞、脳出血など)

脳の血管が詰まったり破れたりする病気

■メタボリックシンドローム

内臓脂肪型肥満に加えて、高血圧、高血糖、脂質異常のうちいずれか2つ以上を合併した状態

 

生活習慣病の主な原因
 生活習慣病は、日々の生活習慣の積み重ねが原因で発症します。主な原因としては、以下のものが挙げられます。

■食生活の乱れ
過剰なエネルギー摂取:高カロリーな食事、特に脂肪分や糖分の多い食事を摂りすぎると、エネルギー過多となり肥満につながります。
栄養バランスの偏り:野菜や果物の摂取不足、塩分や糖分の過剰摂取は、高血圧、脂質異常症、糖尿病などのリスクを高めます。
不規則な食生活:朝食の欠食、夜遅い食事、間食の摂りすぎなどは、血糖値や脂質の値の乱れにつながります。

■運動不足
身体活動量の低下:デスクワークや車での移動など、日常生活での運動不足は、エネルギー消費量の低下を招き、肥満や生活習慣病のリスクを高めます。
筋肉量の減少:運動不足による筋肉量の減少は、基礎代謝の低下につながり、太りやすく、生活習慣病を発症しやすくなります。

■ 喫煙
血管への悪影響:タバコの煙に含まれる有害物質は、血管を収縮させ、動脈硬化を進行させ、心臓病や脳卒中のリスクを高めます。
発がんリスクの増加:喫煙は、肺がんをはじめ多くのがんのリスクを高めます。

■過度の飲酒
肝臓への負担:アルコールの過剰摂取は、肝臓に負担をかけ、肝硬変や肝臓がんのリスクを高めます。
高血圧や脂質異常症のリスク増加:過度の飲酒は、血圧や脂質の値に悪影響を与え、生活習慣病のリスクを高めます。

■ストレス
ホルモンバランスの乱れ:慢性的なストレスは、ホルモンバランスを乱し、血糖値や血圧の上昇、食欲の増進などを引き起こし、生活習慣病のリスクを高めます。
ストレス解消のための不健康な習慣:ストレス解消のために、過食、飲酒、喫煙などに依存すると、生活習慣病のリスクがさらに高まります。

■睡眠不足
ホルモンバランスの乱れ:睡眠不足は、食欲を増進させるホルモンの分泌を促し、食欲を抑制するホルモンの分泌を抑制するため、肥満につながりやすくなります。
自律神経の乱れ:睡眠不足は、自律神経のバランスを乱し、血圧や血糖値の上昇を引き起こし、生活習慣病のリスクを高めます。



基本的な検査
身体計測
身長、体重、BMI(体格指数)、腹囲:肥満の評価
血圧測定:高血圧の評価

■尿検査
尿糖、尿蛋白:糖尿病、腎臓病の評価

■血液検査
空腹時血糖、HbA1c(ヘモグロビンA1c):糖尿病の評価
総コレステロール、HDLコレステロール、LDLコレステロール、中性脂肪:脂質異常症の評価
尿酸:高尿酸血症(痛風)の評価
肝機能検査(AST、ALT、γ-GTPなど):肝臓病の評価
腎機能検査(クレアチニン、eGFRなど):腎臓病の評価
一般血液検査(赤血球、白血球、ヘモグロビンなど):貧血などの評価

 

必要に応じて行う検査
心電図検査
不整脈、心筋梗塞などの心臓病の評価

■胸部X線検査
肺がん、肺炎などの呼吸器疾患、心肥大などの心臓病の評価

■胃部X線検査または胃カメラ検査
胃がん、胃潰瘍などの消化器疾患の評価

■大腸カメラ検査または便潜血検査
大腸ポリープ、大腸がんなどの消化器疾患の評価

■腹部超音波検査
脂肪肝、胆石、腎臓病などの評価

眼底検査
糖尿病性網膜症、高血圧性網膜症などの評価

 

 メタボリックシンドローム関連の検査
上記基本的な検査に加え、腹囲測定が特に重要となります。

検査を受ける際の注意点
検査前日の食事や飲酒は控え、指示された時間に絶食してください。
・服用中の薬がある場合は、医師に伝えてください。
・検査結果について、医師から詳しい説明を受け、生活習慣の改善について相談しましょう。
★入学、就職時健診、一般成人病健診、企業検診、江戸川区国保、長寿健診(65歳以上)を承ります。
当院では予約なしでも健診可能ですが、血液検査を含む場合は、食事を抜いて来院ください。
当日お受けすることも可能ですが、予約の方を優先させていただきますので一度お問い合わせください。

 

生活習慣病の予防
生活習慣病は、日頃の生活習慣を見直すことで予防できるものがほとんどです。
■バランスの取れた食生活
野菜、果物、魚などを積極的に摂り、塩分、糖分、脂肪分を控えましょう。


■適度な運動
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングを組み合わせて運動習慣を作りましょう。

■禁煙
タバコをやめましょう。

■節度ある飲酒
アルコール摂取量を控えましょう。

■ストレス管理
十分な睡眠、趣味、リラックスできる時間を持ちましょう。

■定期的な健康チェック
健康診断や人間ドックを受けましょう。

まとめ
生活習慣病は、自覚症状がないまま進行することが多いため、早期発見・早期対策が重要です。日頃から健康的な生活習慣を心がけ、定期的に健康チェックを受けましょう。

健康や病気について学べるクリニック
東京メトロ東西線葛西駅より徒歩5分 葛西内科皮膚科クリニック

 

【医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修】

 

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