内科・皮膚科疾患のお話
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こんにちは!葛西内科皮膚科クリニックの看護師です🌺
日差しが日に日に強くなり、夏の訪れを感じる季節となりましたね。夏は楽しいイベントがたくさんありますが、同時に「夏バテ」に悩まされる患者さんも少なくありません。今回は、夏バテのメカニズムから具体的な予防策まで、皆さんが元気に夏を過ごすための情報をお届けします。
「夏バテ」という言葉はよく聞きますが、具体的にどのような状態を指すのでしょうか?医学的には「暑熱順化の不全」や「自律神経の乱れ」などが大きく関係していると考えられています。
➀暑熱順化の不全
私たちの体には、暑さに慣れるための「暑熱順化(しょねつじゅんか)」という機能が備わっています。これは、体が徐々に暑さに慣れていき、汗をかくことで体温を調節できるようになる仕組みです。しかし、急激な気温上昇やエアコンの効いた室内と屋外の温度差が大きい環境にいると、この順化がうまくいかなくなります。その結果、体温調節が滞り、体に負担がかかってしまうのです。
②自律神経の乱れ
人間の体には、意識しなくても心臓を動かしたり、汗をかいたりする役割を担う「自律神経」があります。自律神経には、活動時に優位になる「交感神経」と、リラックス時に優位になる「副交感神経」の2種類があり、この2つのバランスが健康を保つ上で非常に重要です。しかし、夏の厳しい暑さや、冷房による冷え、寝苦しさによる睡眠不足などは、自律神経のバランスを大きく乱してしまいます。自律神経が乱れると、だるさ、食欲不振、頭痛、めまい、不眠といった様々な不調が現れ、これが「夏バテ」の主な症状となります。
③消化機能の低下
暑さで体力を消耗すると、胃腸の働きも低下しがちです。冷たいものばかりを摂りすぎたり、食欲がないからといって食事を抜いたりすると、さらに消化機能が弱まり、栄養が十分に吸収されなくなってしまいます。
🎵今日からできる!夏バテ予防のポイント☀️
夏バテを防ぐためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。特に重要な「食事」「睡眠」「運動」「生活習慣」の4つのポイントについて詳しく見ていきましょう。
➀食事:バランス良く、消化に良いものを摂ろう!🥕
夏バテで食欲がない時でも、栄養バランスの取れた食事を心がけることが重要です。
・ビタミン・ミネラルをしっかり補給!
汗をかくことで失われやすいビタミンやミネラルは、積極的に摂りたい栄養素です。特に、疲労回復に役立つビタミンB1(豚肉、うなぎ、大豆製品など)、免疫力アップが期待できるビタミンC(パプリカ、ブロッコリー、柑橘類など)、そして発汗で失われやすいカリウム(きゅうり、ナス、トマトなど夏野菜、バナナなど)を含む食品を意識して摂りましょう。
・たんぱく質で体力アップ!
体の土台を作るたんぱく質は、夏バテ予防に欠かせません。肉、魚、卵、大豆製品などを毎日の食事に取り入れましょう。食欲がない時は、豆腐や鶏むね肉など、消化しやすいものがおすすめです。
・冷たいものの摂りすぎに注意!
冷たい飲み物や食べ物は、一時的に体を冷やしてくれますが、摂りすぎると胃腸に負担をかけ、消化機能をさらに低下させてしまいます。常温の飲み物を選んだり、温かいスープなどを取り入れたりする工夫も大切です。
・こまめな水分補給を忘れずに!💧
喉が渇く前に、こまめに水分を摂るようにしましょう。水やお茶だけでなく、スポーツドリンクや経口補水液も活用し、塩分やミネラルも一緒に補給することが大切です。ただし、糖分の摂りすぎには注意してくださいね。
②睡眠:質の良い睡眠で体を休めよう!😴
寝苦しい夏の夜は、睡眠不足になりがちです。しかし、睡眠は疲労回復に不可欠です。
・寝室の環境を整える
エアコンや扇風機を上手に活用し、寝室の温度・湿度を快適に保ちましょう。ただし、体が冷えすぎないように、タイマー機能を使ったり、薄手の掛け布団を利用したりするなどの工夫が必要です。
・入浴でリラックス
就寝前にぬるめのお湯にゆっくり浸かると、リラックス効果が高まり、スムーズな入眠につながります。
・規則正しい生活リズム
毎日同じ時間に寝起きし、規則正しい生活リズムを保つことで、自律神経のバランスが整いやすくなります。
③運動:軽い運動で汗をかこう!🧘♀️
暑いと運動が億劫になりがちですが、適度な運動は夏バテ予防に効果的です。
・無理のない範囲で
ウォーキングや軽いジョギング、ストレッチなど、無理のない範囲で体を動かしましょう。
・時間帯を選ぶ
日中の暑い時間は避け、比較的涼しい早朝や夕方以降に行うのがおすすめです。
・汗をかく習慣
適度に汗をかくことで、体温調節機能が向上し、暑さに強い体を作ることができます。
④生活習慣:ストレスをためない工夫を!😊
日々のちょっとした心がけが、夏バテ予防につながります。
・室温を適切に保つ
エアコンの設定温度は28℃を目安にし、冷えすぎに注意しましょう。オフィスなど冷房が効きすぎている場所では、羽織るものを用意するなど、体を冷やさない工夫をしてください。
・リラックスタイムを作る
趣味の時間を持ったり、好きな音楽を聴いたり、アロマを焚いたりと、心身をリラックスさせる時間を作りましょう。
・ストレスをためない
ストレスは自律神経のバランスを崩す大きな原因になります。自分なりのストレス解消法を見つけて、心身ともに健やかに過ごしましょう。
夏バテは、日々のちょっとした心がけで予防できるものです。今年の夏は、これらの予防策を実践して、元気に過ごしましょう!もし、夏バテの症状が続くようでしたら、無理せず当クリニックにご相談ください。皆さんの健康をサポートできるよう、いつでもお待ちしております!🌻
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東京メトロ東西線葛西駅より徒歩5分 葛西内科皮膚科クリニック
【医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修】